2020/08/03

ポール・マッカートニーの曲 ”fine line”の歌詞にこんな一節があって、

10年以上前に聴いて以来、ずっと頭の片隅に残っている。

 

There is a long way between chaos and creation.

 

混沌は創作の母だが、

混沌を混沌のままアウトプットするだけでは、それは作品とはいえない。

 

作品をつくるためには、混沌を切り取る鋏が必要だ。とびきり切れ味のよい鋏。

 

混沌から目的にかなったものを選び出して切り取り、並べ替え、

はみ出した部分を整える。

色を塗り、綺麗な箱に入れて、リボンをかける。

そこまでできてはじめて、混沌から「作品」が生まれるのだと思っている。

 

私がこのブログでやっていることは、鋏を振り回して、ひとまず脳内の混沌から

なにがしかの形になりそうなものを選び出して切り取る工程だ。

並べ替えや整理も適宜やってはいるが、ラッピングまでは遠く及んでいない。

だからこれは作品ではない。

 

ホドロフスキーの映画「エンドレス・ポエトリー」で

「ホタルを飲み込んだカエルが出すウンチ」という表現があったのだが、

私がこのブログに書き連ねていることも、そのようなことなのだと思う。

ちょっとあんまりな表現かもしれないけれど、うふふ。