2020/08/02

さて、ようやく夏である。

空が本来は青かったこと、もう少しで忘れるところだった。

 

家からすこし足を延ばしたところに、原生林が残る森がある。

森を一回りして抜け、ひと気がないけれど立派なお寺へぶらりと向かう。

 

こうして散歩のために外に出たとき、

門や扉、窓、橋などを見ると、ついじっと目を凝らしてしまう。

 

こちらとあちらを隔てるもの、

こちらとあちらを繋ぐもの。

 

正反対の役割を同時に担っている、

それらの意匠や施された装飾を見ていると、

そこに込められた祈りのような気持ちに

少しだけ触れたような気がするのだ。