2020/10/20
御前は果たして美しさのために死ねるかと、
日々問われているような、そんな心持ちがする昨今である。
追えば追うほど何処にあるのか皆目検討もつかなくなり、
いままでやってきたことすべてが無駄、むしろ逆方向に走ってきたように思え、
絶望してごろりと寝転がると、ふと目の前にぶらさがってくる。
がばっと起き上がり、無我夢中でそのぶらさがってきた尻尾を捉えたかと思えば、
掴んだ感触を味わう間もなくするりと逃れる。
そんな、とらえどころのないもののために、私はすべてを賭せるのだろうか。