2020/08/21

部屋の、模様替えをした。

 

数年前、映画「恋する惑星」を見てから、

部屋の模様替えをするときはいつも、The CranberriesのDreamsをかける。

恋する惑星」で、フェイ・ウォントニー・レオンの家の中を

勝手に模様替えするシーンの曲だ。

(映画版は香港バージョンのカバーだけれど、下記リンクは元曲)

https://www.youtube.com/watch?v=Yam5uK6e-bQ

 

この曲が流れる模様替えシーンは、

前述のとおり本当に「勝手」なもので、

言ってしまえば不法侵入、ストーカー行為みたいなものなのだけれど、

そういう後ろめたさとか、湿っぽさとか、

そういうものをこの曲がすべて吹き飛ばしてしまっている。

酸味や苦みを甘みに感じさせてしまう、ミラクルフルーツみたいな曲なのだ。

 

その果実の効果は、映画を飛び出しても健在だ。

最初のギターの音がこぼれた瞬間、

見慣れた自分の部屋が、なんだかちょっと違って見えて、

視界全体がきらきらと輝いてくる。

それはもう、雨の日だって、窓を開ければ快晴にちがいない、と

根拠なく思わせてしまうほどの。

 

くらくらするほど爽やかで、

そして、なぜか狂おしいほどに懐かしい。

懐かしい、というのは、究極のポジティブ感情だと思う。